【完全攻略】認定モデルハンド“ラウンド”の作り方|ネイル検定対応

こんにちは、JNA本部認定講師の松崎です。

今回は、ネイル検定で皆さんが1番苦戦するポイント「ラウンドの作り方」について解説します。

過去にもこのテーマで記事を書いていますが、今回は認定モデルハンドをベースに、寸法と黄金バランスまで書いた【完全攻略ガイド】です。

正直、有料級すぎて生徒限定にしようかと思ったけど困ってる人が多かったので皆さんのお力に少してなれるように!

なので今回は長いですw
本気でモノにしたい人だけ覚悟して読んでねw

ひとくくりに「ラウンド」と言えば簡単ですが、当校では【2級・3級のラウンド(基本)】と【初級・中級のラウンド】とでは微妙に“形のとり方”を変えています。

今回の記事ではまず、基本のラウンドのお話です。

ポリッシュを使う2級・3級の「ラウンドの黄金比と作り方」にフォーカスし、
次回は“ジェル検定のラウンド”のお話をします。今回との違いも分かりやすいかと思います!

【注意】!!
今回のブログでは計測した箇所がわかりやすいようにラウンドの角をあえて残しています。
試験ではきちんと角を取ってください!

それでは、スタート♡!!!

ラウンドとは?

教科書に載っているラウンドの定義は
側面はストレート、円周の一部のようなカーブを描き角がない形

ここで1番謎なのが、円周の一部という言葉。

色々な意見があると思うけど、私はラウンドの円周はキューティクルラインから取るようにと伝えています。

もちろん指により変わるし、ハンドの個体差もあると思うけど画像のようなイメージを持つと、作りやすいんではないでしょうか?

ラウンドを作る時のカギは【左右対称】

これは中心から割って右も左も同じに作るという意味です。

何を左右同じに作るかというと…

①丸み(カーブ)具合も左右同じであること
※例えば右側だけ丸みが強すぎたりなど左右差がないこと

 

 

②ラウンドの入口と出口が同じ高さであること

このラウンドの始まる2点が同じ高さ(位置)にならないと左右対称にはならないです。

なぜ「ラウンド」が大事なの?

左右対称を作るというのは右と左を全く同じように作るということです。

削る方向が左右で違うのに対し、それを揃える精度の高さや、端々に気を配ったりと細部への配慮が必要なのがラウンドです。

まだ経験歴の浅い人達が、どこまでこだわれるか?
気を配れるか?ここに気づいていくことで他の事にも気付けるようになる。
だと、私は解釈しています。

どうせ作るなら完璧な作品を作りたいですよね!

つまり、「なんとなく丸い」ではダメ
“整った形への追求”の練習ですね!

認定モデルハンド+認定チップのラウンドの作り方

今回は検定で使用する認定モデルハンドと認定チップではどうラウンド作るのかを研究しました。

チップを装着した状態

♢M(中3本)縦幅▶︎17.5mm

♢L(親指) 縦幅▶︎19mm

S(小指) 縦▶︎1.1mm

差し込み具合や個体差により多少の誤差は出るかと思いますので、そこは大丈夫ですからね。

まずこれを基準に、ラウンドの黄金バランスを取っていきます。

Step1:角のカット

まず初めにネイルニッパーで先端の角をカットします。
ここで適当カットをするから仕上がりが10本バラつく

なので練習のうちにどれくらい切るかの体感をつけるかが今回の1番のポイントとなります。

簡単にいうと
『きちんと計測して切る』

使用するのは定規と油性ペン。

定規は端に余白がなく、端から計測できる物が使いやすいです。

油性ペンはマッキーが1番消し跡が残らなかったのでこれ一択です。

ドラッグストアコスモスで私はお得に買いましたww

♢カットの黄金比♢

L(親指) ▶︎縦3mm × 横3mm
M(人中薬)▶︎縦2mm × 横2mm
S(小指) ▶︎縦1.5mm × 横1.5mm

こうやって計測しています。※今回はMサイズの写真

特に縦のカットは重要で、縦でカットされた箇所はラウンドの入りの部分になります

横も2ミリで計測。

ここでカットした断面の長さを測ります。
Mは3ミリです。

♢カットした断面の長さの目安♢

L▶︎4mm
M▶︎3mm
S▶︎2mm

カットしたらエタノールを含ませたコットンなどでマッキーを拭き取ります。

油性ペンで印を書いたらなるべく早くエタノールで消してください
(印書いてカットしたらすぐ消す!くらいの早さがいいです)

長時間、書いたまま放置しておくと印の跡が消えなくなります。

マッキーは比較的、跡が残りにくいですがそれでも何時間も放置しないようにしてください

無事に消えてラウンドの入りの高さも左右揃っています。
やっとココからラウンドを作り始めれますね

↓その前に、他の部分も計測。
キューティクルコーナー終了地点からカット地点(角)まで12mm

Step2:ファイリング

次に、角をカットしたチップをエメリーボートでラウンドに整えます。

ラウンドの入りの部分はほぼ削らないようにして、どこを削るか
下の写真をよくみて、考えて削ってください。

♢解説ありの写真

♢解説なしの写真

写真を見ると削る所ってあまりないですよね。

例えば正確にカットできてるのに形が揃わない時は削り方の中でも、
ファイルの当て角度やファイルストローク時の軌道の角度(動かしてる時の角度)で歪みが生じてる場合があります。

正確にカットできてるからこそ、削り方に問題があることがよく分かると思います。

どこを削るかわからない人は動画も見てみてください。

※2倍速にして音は消しています

削っても全長の長さはあまり変わりません。

全く削らないと丸くならないので削りは入れますが
どこを削れば丸くなるかを考えて削るので最低限のファイルで終わります

ポリッシュを塗ってみました。

塗りたて直後は厚みが少し出ますが乾くと薄くなりますのでしっかり乾かして計測しています。

なぜ2mm×2mmが最適か?

2mm以上カットしてしまうと、カットした真っ直ぐ部分が多くなりラウンドの丸み(カーブ)が深くなるリスクが高くなります。

逆に、1mm以下だと角が残って“スクエア気味”になったり、削る部分が増えます。

【リスクを最小限に抑えつつ、削る部分は最小限にする】

これがカットの目的です。

検定試験には定規や油性はセッティングできません。
なのでいかに練習でカットの体感を作れるかがカギとなります。

家での練習でこういう細かく丁寧に練習を重ねていけば、そりゃあ上手に切れるよ。

認定モデルハンドで練習するメリット

モデルハンドで練習する最大のメリットは、検定試験本番と同じ状態で練習ができる所です。

チップも100均ので練習する人もいるけど、本番を想定できるのは本番通りの商品だけ。

練習をたくさんしている私でさえここまで同じ作品を作るために研究し練習しているのにまだ技術が不安定な時期の受験生はとにかく同じもので練習してほしいです。

同じラウンドが10本作れるはサロンワークでも最低限の技術です

次回予告|ジェル検定での“ラウンド”はここが違う!

今回は2級、3級のポリッシュベースのラウンド形成の仕方をお伝えしましたが、

実はジェルになるとラウンドの見え方も変わってきます。

たとえば…
ポリッシュと同じようにラウンドを作ったのに、ジェルを乗せたら「平たく見えるなんで?」 、中級のフレンチとグラデーションで「丸みが揃わない」など、
実際に失敗例がたくさんあります。

次回はこの「ジェル検定用のラウンドの極意」を徹底解説していきますので楽しみにしててくださいね!

まとめ

①ラウンドのポイントを知る
②カットを正確にする
③形が歪む場合は何に問題があるかを見つける

今回ご紹介した
角の2mmカット」「削る部分の認識
これら2点を意識するだけでも、仕上がりは確実に変わります。

チップは歪みがないため、歪む原因は削っている自分が作っています

全てを一気に解決するのは難しいので一つずつ意識して改善していってください。

きっとここまで読んでくれた人は長い文章を頭も使って読んだので疲れたと思います。
この内容のほとんどはスクールでも実際に伝えている内容なので、できている人もいます。

少しずつでも気をつけてもらえれば必ずいい方向へ向かっていくと思うので頑張ってくださいね!

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是非今後の情報もチェックしてくださいね♪

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